当科での人工膝関節の特徴・流れ・入院から退院まで

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最小侵襲人工関節置換術

最小侵襲(低侵襲と呼ばれることもあります)とは、治療部位の切開の程度をできるだけ小さくし、少しでも患者さんの体にかかる負担を軽くしようという手術手法のことです。
人工関節置換術における最小侵襲は、皮膚を切開する長さを従来よりも小さくする、筋肉を切らずに温存するといった方法で、患者さんの体にやさしい手術法です。
※最小侵襲は、患者さんの容態や症状等によっては行えない場合もあります。また、最小侵襲による効果は期待できるという範囲に留まっているもので、必ずしも確約されているものではありません。

 

【膝関節】動画で見る人工膝関節置換術

 

入院から退院まで

 

手術前

インフォームドコンセント

■ インフォームドコンセント

医師から術前説明(インフォームドコンセント)があります。 ~主な内容~ ・手術の目的 ・手術によって期待できる効果 ・手術方法 ・術後の注意点 ・麻酔の危険性について ・輸血について ・合併症について

■ 入院と手術の準備

手術の前に、必要な検査を受けます。服用している薬がある場合は、必ず病院のスタッフに伝えてください。血液をさらさらにする薬など、出血をおこしやすい薬は、一時的に服用を中止していただくことがあります。 手術を受けられる体調であることが確認されると、入院のための準備品などの説明を受けます。

■ 自己血貯血

貧血のない方は、自分の血液を前もって採血して、手術まで保管しておく場合があります。これは輸血による合併症のリスクを避けるために行われるものです。

入院

糖尿病の方は、血糖値のコントロールのために手術前日より早く入院が必要となる場合があります。手術の日取りに合わせたスケジュールが組まれます。

■ 手術準備

当日は手術用の着衣に着がえ、手術中に抗生物質やその他の薬を投与するために使う小さなチューブ(静脈ライン)を腕に挿入します。

■ 麻酔

手術室に入ると麻酔がおこなわれます。手術の内容によって全身麻酔と局所麻酔を使い分けます。 麻酔が十分に効いてきたら、消毒液を使って患部を消毒します。

人工膝関節レントゲン■ 手術開始

皮膚を切開し、ひざ関節の中に人工関節を入れる準備をします。

■ 損傷骨の切除

骨がすべて見える状態になったら、損傷のある部分を専用の器具を使って取り除き、骨の形を人工関節に合わせて整えます。

■ 人工関節の固定

骨の切除が終わったのち、人工関節を骨に固定します。 ひざがきっちりと機能するように、ひざのまわりにある靱帯を調整します。

■ 縫合

人工関節がしっかりと固定され、きっちりと機能することを確認してから、切開した部分を縫合します。

■ 手術終了

専用の排液管(ドレーン)を傷口に挿入し、手術創にたまった血液を外へ流し出します。 その後、傷口を滅菌(めっきん)ガーゼでおおい、包帯を巻いて帰室します。 人工膝関節置換術にかかる時間は約2~4時間(片ひざ)ですが、個々の状況によって変わります。

手術後

リハビリ麻酔が覚めてくると、ゆっくりと意識が回復してきます。看護師が適宜、血圧や体温、足の動きなどを確認します。 また、手術直後の痛みを取り除くため、痛み止めの薬や症状によっては麻酔を使用します。

■ リハビリテーション

リハビリテーションをすることで、人工膝関節周囲の筋肉を強化し、バランスや可動域を回復させていきます。 その際には、理学療法士が最適な運動をおこなう手助けをしてくれます。 リハビリテーションは日常生活への復帰を目的とした内容になります。

■ 退院

十分に回復したと医師が判断したら、まもなく退院することができます。 具体的な退院の条件は、安定した歩行・階段昇降ができ、トイレ・入浴などをご自身ひとりでできるようになることなどです。

輸血について

手術中および手術後には、輸血を必要とする場合があります。 患者様によっては、手術の前に自分の血液を採っておき、手術後に輸血する方法(自己血輸血)や、手術中に出血した血液を専用の器械でろ過して体内に戻す方法(回収血輸血)などをとる場合もあります。
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